沖狙いヤリイカ・スルメイカ釣りの必要道具の選び方
必要道具 | 選び方 |
竿 | 長さ:1.5m〜2m 竿調子:8対2 オモリ負荷:80号〜200号 |
電動リール | シマノさん:3000番 ダイワさん:500番 |
ライン(道糸) | PEライン4号〜6号 4本編み・8本編み 400m〜500m |
スナップ付きサルカン | 形状:クロスロック 強度:28kg |
先糸 | 素材:フロロカーボン 号数:14号 長さ:矢引の長さ |
ヨリトリリング | M〜Lサイズ |
バッテリー | 10Ah リチウム電池 |
ロッドキーパー | 適合ハリス6号〜8号 |
イカズノ投入器 | 筒6個〜8個 |
仕掛け | ブランコ仕掛け・直結仕掛け |
魚釣りと違い、結構必要道具が多い釣りです。
クーラーボックスやライフジャケットなどは
「沖釣りで釣り道具以外の持ち物とおすすめ」をご覧ください。
竿
- 長さ:1.5m〜2m
- 竿調子:8対2
- オモリ負荷:80号〜200号
ヤリイカやスルメイカ釣りは
重たい仕掛けをしゃくったり、誘ったりするので
しゃくり続けれるように
1.5m〜2mの短めな竿を使います。
長すぎると、しゃくるのが疲れてきて
翌朝、腕や肩が筋肉痛で大変なことになります。
そして竿調子ですが「8:2」の硬い竿で
あまり柔らかい竿を使うと
仕掛けの動きが鈍くなり、イカが釣れにくくなるので
最低でも「8:2」の先調子の竿を使います。
オモリ負荷は、最高200号ですが
150号も使えます。
イカ釣りに使うオモリの号数が
120号〜150号を使うからです。
おすすめの竿としては、イカセブンです。
イカセブンは、底だちの乗りが良いのが特徴。
イカは、底についた後に乗ることが多いので
底だちの乗りが良いのは、武器になります。
ただ、竿先を白ではないことが気になる点。
イカの当たりは、竿先が少し曲がる繊細なアタリで
魚みたいに「ゴンッゴンッ」と当たらないため
竿先の曲がり方で判断します。
そのため、視認性の良い竿先が白いものを選ぶことで
目視でイカの当たりがわかるようになりますが
イカセブンの竿先は黒いので
イカのアタリが、目で確認しずらいです。
注意
竿には
- 尻手ベルト
- ワイヤー入りロープ
を必ずつけるようにします。
沖釣りでは、手が必ず濡れて
誘ったり、しゃくったりしたときに
竿を滑らして、海に奉納してしまうことがあります。
正直、スルメイカ・ヤリイカ釣りのときは
他の釣りと比べ、しゃくりの動作が多いので
結構ワイヤー入りロープが邪魔になったりします。
ただ高い竿、リールを失うよりはマシだと思うので
尻手ベルトとワイヤー入りロープはつけるようにします。
竿を2本出して釣りをする方を除き
もう持っている方は、付け替えて使えばいいため
竿1本、1本に買う必要はありません。
電動リール
- メーカー:シマノさん
- 番手:3000番
- メーカー:ダイワさん
- 番手:500番
場所にもよりますが
ヤリイカ・スルメイカ釣りでは
水深200mと、深い場所から
仕掛けを上げなければいけません。
そのため、巻き上げスピードが速く
パワーのある、3000番と500番を使います。
1000番や400番を使うと
我々イカをかけたときに
モーター周辺から煙が上がったりして
電動リールが壊れることがあります。
なので、使える商品としては
メーカー | 商品 |
シマノさん | フォースマスター3000XP 22フォースマスター3000 ビーストマスター3000XP |
ダイワさん | シーボーグ500MJ AT シーボーグ500 MJ レオブリッツ500JP |
あたりです。
シマノさんなら「フォースマスター3000XP」
ダイワさんなら「シーボーグ500MJ AT」が
多少、出費を抑えて釣りができるのでおすすめです。
もし迷ったときは、シマノさんの
電動リールを使うといいです。
技術がよく、ものがいいので
電気を使う釣り道具は、圧倒的に使いやすいです。
この電動リールは
クラッチの位置が、スプールの場所ではなく
ハンドル横に付いている点がいいところ。
ヤリイカ、スルメイカ釣りの1つの誘い方として
電動で糸を巻き上げながら、しゃくる動作があります。
そのときに、スプールの場所にクラッチがあると、たまに
自分がしゃくっている最中、誤ってクラッチを切り
次の瞬間、「カリガリガリガリ」と
高い電動リールが一発でダメになります。
そのトラブルを減らしてくれるのが
フォースマスター3000XP
決して安いものではなく、財布が開かない
口座のパスワードを打ち込みたくない商品です。
ただ「扱いやすさ」「巻き上げパワー」の面で
イカ釣りに最適な電動リールだと思っています。
ライン(道糸)
イカ釣りでリールに巻く糸は以下の通りです。
- 素材:PEライン
- 号数・太さ:4号〜6号
- 撚り・編み:4本編み・8本編み
- 糸巻き量:400m〜500m
イカ釣りは、水深200mを狙っていくので
糸巻き量は、最低「400m」は巻きます。
仮に300m巻いてたとして、PEが切られた場合
予備がない限り、釣りを続けれなくなってしまいます。
電動リールによって、もっと巻けるのなら
500m巻いておくと安心です。
編み数は、4本と8本ですが
「イカ釣りには4本だね」というのはないので
お好みのものを選んでみてください。
個人的には、4本編みがおすすめです。
4本編みは、8本編みよりも
腰がある(硬い)特徴を持っているため
バックラッシュが少ないです。
船の上でバックラッシュをすると
直すのが大変で、釣りにならないことがあります。
また飛距離を求める釣りではないことから
4本編みがおすすめなのです。
そしてPEラインの先には
- 素材:フロロカーボン
- 号数:14号
- 長さ:矢引の長さ
の糸を先糸としてつけます。
理由は、取り込み時に糸を巻きすぎることがあり
取り込みがしづらくなるからです。
しかし先糸をつけた先に仕掛けをつけると
仕掛けが効果的に動かなくなったり
道糸がヨレたりするので
ヨリトリリングをつけます。
ヨリトリリングと先糸は
絶対に欲しいわけではありません。
ただつけておいた方が
お祭り防止や道糸のヨレ防止に
なるので、おすすめです。
バッテリー
- 容量:10Ah〜12Ah
- 素材:リチウム
先ほどもお伝えしましたが
ヤリイカ・スルメイカ釣りでは
水深200m前後を狙っていく釣りなので
遊漁船についているバッテリーは使えません。
なので自分で購入して使います。
つまり、バッテリーは
持参ということになります。
電動リールに使うバッテリーの容量は
「6Ah」〜「12Ah」ものが多いですが
6Ahですと、イカ釣りには容量が足りないです。
では、「12Ahはどうなの?」というと
容量は大丈夫なものの、値段が高くなります。
なので自分(読者さん)のお財布と相談して
決めてみてください。
迷ったら10〜11Ahがおすすめです。
値段と容量の面でイカ釣りには最適です。
おすすめとしては、電動丸です。
この電動丸は、スマホ(携帯電話)と同じ
リチウム電池を使っているので
バッテリーなのに、軽くて持ち運びしやすく
1日最低「7時間」は電池が持ちます。
長持ちするバッテリーを買うと、大きなバッテリーを使わなければ
いけないと思う人もいると思いますが
電動丸を使えば
大きなバッテリーを持っていく必要はありません。
今現在(2023/04/19)の時点で
5万円台と値段が高すぎるバッテリーですが
- 信頼性(有名メーカーさんが出している)
- 長持ちすること(スマホと同じリチウム電池)
を考えれば
「こんなもんじゃないかな〜」と思います。
イカズノ投入器
イカの仕掛けは、6本〜14本のツノ(針)で
構成されていて、それを落として釣りをするのですが
6本〜14のツノ(針)を落とすのは大変です。
イカズノ投入器は、6本〜20本の筒を使い
その筒に、ツノ(針)を入れて、おもりを投げると
ロケットのように飛んでいってくれるので
安全に仕掛けを投入することができます。
また、イカズノ投入器があると
針がたくさんついた長い仕掛けを
船縁におく必要がなくなるので
仕掛けの絡み防止になります。
船宿さんによっては、貸し出しがあるので
予約時に聞いてみるといいです。
ロッドキーパー(竿置き場)
沖でのイカ釣りは、「120号」〜「150号」の
重たいオモリを使い
「水深200m」からしゃくりながら釣り上げるので
ロッドキーパーがないと、腕がイカれます。
イカ釣りは、ハリス(糸)6号を使うので
ロッドキーパーは
適合ハリス6号〜8号を使います。
- は?ハリスとロッドキーパーなんの関係が?
- 釣りの糸とロッドキーパー関係なくない?
と思う人もいると思いますが
ロッドキーパーは、重さに耐えれる強度に応じて
このくらいのハリス(仕掛けの糸)の太さなら
耐えれますよ。というのが示されています。
つまり、大物になればなるほど
ハリスの太さが変わっていきますので
例えば、適合ハリス7号のロッドキーパーだった場合は
ハリス7号までを使う釣りもの(マダイやタチウオ)に
耐えれますよーということです。
ハリス10号を使うような釣りものには
適合ハリス10号のロッドキーパーを使うという感じです。
おすすめとしては、パワーホルダーです。
このパワーホルダーは
折りたたむことができるので
使用時よりもコンパクトにでき
荷物がかさばらずに持ち運ぶことができます。
イカ釣りは、他の船釣り(沖釣り)と比べ
荷物が多い釣りなので
コンパクトにできるのは、便利です。
当て木が必要なことがデメリットですが
ほとんどの船(船宿さん)に当て木が置かれているので
心配はいらないです。
備考
ロッドキーパーに関しては
船に付いているところもあるので
自分で買わなくても、イカ釣りはできます。
しかし絶対に付いているとは限らないので
乗る船宿さんの船長さんに事前に確認してみてください。
仕掛けの種類
イカ釣りの仕掛けは、2種類あり
- 直結仕掛け
- ブランコ仕掛け
と呼ばれるタイプの仕掛けがあります。
初めての方は、ブランコ仕掛けがおすすめです。
ブランコ仕掛けは
サビキ釣りの仕掛けと同じイメージで
幹糸に対して枝スが伸びていて
その先に針(ツノ)があるものです。
なので、誘ったり、潮の流れで
ツノがブラブラと動くためバラシにくく
かつ、ヤリイカやスルメイカに
アピールできるのが特徴です。
一方で直結仕掛けは
ブランコ仕掛けと反対に、魚がかかる可能性が低く
仕掛けが絡みにくいという利点があります。
ただ足一本でかかってくることが多く
バラシやすい仕掛けなので、上級者向けの仕掛けです。
そのため、ブランコ仕掛けがおすすめで
慣れてきたら、直結仕掛けを使うといいと思います。
ブランコ仕掛け
必要道具 | 選び方 |
サルカン類 | サルカン:4号 スナップ付きサルカン:2号〜4号 |
ハリス | 素材:フロロカーボン 太さ・号数:幹糸6号 枝ス4号 長さ:幹糸:ツノ数に応じて 枝ス:10cm |
ツノ(針) | 本数:5本〜10本 サイズ:11cm〜18cm カラー:ピンク・水色・ケイムラ 針種類:シングルカンナ・ダブルカンナ |
オモリ | 種類:胴突きオモリ 号数:120号〜150号 |
ツノの数は
5本から初めてみるのがおすすめです。
理由は、扱いやすい、仕掛け捌きしやすいからです。
ブランコ仕掛けの場合
慣れてきても最大10本までかな、と個人的に思います。
実際17本でやっている方がいて、見てみたら
取り込みが超めんどくさそうだったのと
絡みが多くなりそうだったので、欲張らず
ツノ数少なくして、手返しよくやった方がいいと思います。
サルカン類
サルカンは、道糸の方にサルカン4号
オモリの方にスナップ付きサルカン2号〜4号をつけます。
またサルカンの形が大事で
ヤリイカ・スルメイカ釣りは
多点掛けなど、高負荷がかかる釣りなので
個人的に、タル型はおすすめしません。
タル型サルカンですと、強度が弱いので
壊れることがあります。
ハリス
- 素材:フロロカーボン
- 太さ・号数:幹糸:6号 枝ス:4号
- 長さ:幹糸:ツノ数に応じて 枝ス:10cm
幹糸の長さに関してですが
コマセマダイ釣りやタチウオ釣りのように
10mを使う、2mを使うなど、具体的に決まっておらず
ツノ数とツノとツノの間の長さ応じて、全長が変わります。
5本使えば短い仕掛けになり
10本使えば長い仕掛けになります。
そして、ツノとツノの間の長さは
我々が弓矢を引っ張るとき(矢引)の長さです。
矢引の長さにすることで
仕掛けの取り込みがスムーズに行え
手返しよくイカを取り込むことができます。
ハリスは、サンラインさんの
トルネードVハードがおすすめです。
トルネードVハードは
他社のフロロハリスと比べて弾力があり
合わせ切れが少ないハリスです。
癖があるのに、仕掛けが絡みにくく
もし絡んだとしても、ほどきやすいのが特徴。
決して安いといえるハリスではないですが
「強度」「信頼性」「性能」の面で個人的に
ベストだと思って使っています。
ツノ(針)
- 本数:5本〜10本
- 長さ:11cm〜18cm
- 色:ピンク・水色・ケイムラ
- 針:シングルカンナ、ダブルカンナ
長さは、11cm・14cm・18cmと
市販されているものは、ほとんどこの3種類です。
釣れているイカのサイズ(胴の長さ)に応じて
- 10cm〜20cm:ツノ11cm
- 20cm〜30cm:ツノ14cm
- 40cm〜60cm:ツノ18cm
と使いわけ、通常ヤリイカは11cm
スルメイカは18cmのツノを使います。
スルメイカはヤリイカよりも胴が長いので
18cmのものを使うことが多いです。
まずは、11cmと18cmをご用意を。
次にカラー(色)ですが
赤系や黄色系の濃い色を中心に選んでみてください。
イカが抱いてくるのが濃い色が多いからです。
配色に関しては、道糸側が濃い色で
オモリ側は薄い色と
道糸側から徐々に薄くなっていくのが
一般的な配色方法です。
道糸側(一番上)を濃くすることで
視認性が良くなるので、取り込みがしやすいです。
サバの猛攻を受けることも回避できます。
続いてツノの針ですが
- シングルカンナ
- ダブルカンナ
があります。
シングルカンナは
小型〜中型のイカが釣れているときに使います。
仕掛けの動きが良い特徴を持っているので
イカが乗りやすいです。
また水深100m前後で釣る場合
基本、シングルの方がいいです。
シングルは、掛かった後バレやすいので
水深があるところでやりますと
バレてしまう確率が上がります。
一方ダブルカンナは
掛かった後バレにくい特徴を持っているので
大型(パラソル級)が釣れていたり
水深が180m〜200mで狙っていくときに使います。
水深がある場所は
当然、海面までの間が長いので
シングルを使うと、海面までの間で
バレてしまう可能性が高くなります。
なので、シングルとダブルの仕掛けを
両方用意しておいてください。
釣り当日の狙う水深
イカのサイズに応じて、使い分けます。
オモリ
- 種類:胴突きオモリ
- 号数:120号〜150号
オモリの号数は、船長さんの指示があるので
その指示に必ず従うようにします。
指示に従わないと仕掛けが
お祭り騒ぎ(人と仕掛けが絡みまくり)になり
船長さんやお客さんに叱責を受けることがあります。
なので、釣り前日や予約のときに船長さんに
オモリ何号使いますか?と聞いてみてください。
イカ釣りは、仕掛けを水深200mまで落とすので
オモリの沈下速度が重要です。
そのため、水の抵抗が少ない
胴突きのオモリを使います。
また胴突きオモリの方が、長くて持ちやすいので
仕掛け(オモリ)が投げやすくなります。
直結仕掛け
必要道具 | 選び方 |
サルカン類 | サルカン:4号 スナップ付きサルカン:2号〜4号 |
ハリス | 素材:フロロカーボン 太さ・号数:8号〜12号 長さ:ツノ数に応じて変わる |
ツノ(針) | 本数:5本〜14本 サイズ:11cm〜18cm カラー:ピンク・水色・ケイムラ 針種類:シングルカンナ・ダブルカンナ |
オモリ | 種類:胴突きオモリ 号数:120号〜150号 |
サルカン類
ブランコ仕掛けと同様
道糸の方のサルカンは4号
オモリの方はスナップ付きサルカン2号〜4号をつけます。
タル型サルカンは、あまりおすすめしません。
理由は負荷が大きい釣りで
サルカンが壊れることがあるからです。
ハリス
- 素材:フロロカーボン
- 太さ・号数:8号〜12号
- 長さ:ツノ数に応じて変わる
素材と長さは、ブランコ仕掛けと同じです。
ツノとツノの間は
弓を引っ張ったときの長さにします。
太さ・号数に関しては、ブランコ仕掛けのような
6号、4号のハリスを使うと手前祭りが多くなるので
少し太めの8号〜12号のものを使います。
ツノ
- 本数:5本〜14本
- 長さ:11cm〜18cm
- 色:ピンク・水色・ケイムラ
- 針:シングルカンナ、ダブルカンナ
ツノに関しては、ブランコ仕掛けと
同様の選び方をします。
しかし直結仕掛けの場合は
仕掛けが絡みにくいという特徴があるので
ブランコ仕掛けよりツノ数は増やせます。
どうしてもブランコ仕掛けは、ツノが動くため
ツノ数を増やすと、仕掛けが絡んでしまい
イカ釣りにならないことがあります。
なのでブランコ仕掛けは
ツノ数を増やすことは難しいですが
絡みにくい特徴がある直結仕掛けは
ツノ数をを増やして、釣果アップを狙うことができます。
オモリ
- 種類:胴突きオモリ
- 号数:120号〜150号
オモリは、ブランコ仕掛けと同じです。
形は、水深150m〜200mを狙っていくため
沈下速度が速い胴突きオモリ。
号数は、船長さんの指示に従うようにします。
まとめ
イカ釣りは、魚釣りとは違った当たり
重さが竿に伝わり少し変わった面白さがあります。
ちょっと使う道具が特殊で
慣れ(経験)が必要な釣りですが
ぜひやってみてください。